2012年04月

時は平成24年。




雄大なる足尾山地の麓、この風光明媚な鹿沼の地に、


遥か江戸への想いを馳せる熱き男たちがいるのをご存知でしょうか。。

いつも「I[E:heart01]かぬま」をお聞きくださり、ありがとうございます。


4月の放送は「鹿沼の名匠シリーズ」と銘打って様々な賢人をご紹介してきましたが、

30日放送のラストを飾ったのはこのお2人、





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鹿沼彫刻屋台の彩色師、澤田了司さんと、



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鹿沼彫刻屋台の彫工職人、黒崎孝雄さんでした[E:clover]

まずは澤田さんのご紹介から[E:happy01]


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現在戸張町在住の澤田さんは、幼い頃から絵が好きで、

独学で勉強を重ね、20歳の時に日光の社寺の修復を手がける「彩色師」となり、

その後京都で修行し、日本絵画の狩野派の技法を身につけました。


※日光における「彩色師」とは、日本絵画史上最大の画派「狩野派」の流れを汲む職業画家

集団を指し、岩絵の具や顔料など漆以外の画材を用い、江戸時代以前の歴史的建造物

(国宝等)に彩色を施す専門職のことです。




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現在は日光社寺文化財保存会彩色主任技師として、

国宝「日光東照宮」での平成の大修理を手がける傍ら、

地元鹿沼の彫刻屋台の修復にも携わっておられます。



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彫刻屋台との出会いは、屋台の修復を考えていた戸張町の自治会長さんに依頼されたのが

きっかけ。

当初は初めての事に戸惑いを隠せなかったそうです。




「そうですね、やっぱり元の色って言うの?もう色が落ちてますんで、それを探さなきゃいけ

ない・・・そういうものの調査が大変でした、ましてこれは本業じゃないので、夜なべなんです

よ。あるいは土日。これをやっている時は休みは全く無かったですね」

屋台が作られた江戸と同じ色を再現するために、文献等を丹念に調べた澤田さん。



「やっぱりね、昔の人の志っていうか・・・何を表現したかったか。それが一番でしたね。それを

探さなきゃいけない。剥落してる中から、昔の人はどういう思いで、どういう表現をしたかっ

たのかなっていうのを探しながら、復元していくわけです。でももうほとんど色がないんですか

ら・・・」




最初に作った職人さんたちの意志や、屋台が作られた江戸当時の人たちの週刊や文化など

を想像しながら、苦心して色を再現していったそうです。

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原材料となる岩絵具などは既に入手困難になりつるあるそうなのですが、それでも次に修理するときのためにと、材料を保管し、見取り図と言われる彩色の設計図をご自身で作成して後世に残そうとしています[E:confident]




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今ある困難を克服[E:rock]しただけではなく、未来も見据えて仕事をする澤田さんの真摯な姿勢に、

「彩色師」としての確固たるプライドが見て取れました。

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続いてご紹介するのは[E:happy01]

日光奈良部町在住の彫工職人、黒崎孝雄さんです。

大田原出身の黒崎さんは、とにかく大の祭り好き[E:fuji]

お囃子が聞こえると道具を置いて風のように消えてゆく[E:dash]とか[E:happy02]

祭りに親しむ中で、屋台彫刻にも次第に惹かれていったそうです。





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鹿沼の屋台との運命的な出会いは・・・富山で職人修行した後、東京で働いていた時のこと。

鹿沼の屋台が展示されるとのことで見に行った先で、

解体中の屋台が壊れ、途方にくれる担当者を助けて修理したのがきっかけでした。




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平成元年から鹿沼に住みついて各地の屋台彫刻を修理するようになった「黒ちゃん」は、

祭りの他にもう一つ、とても[E:shine]大好きなもの[E:shine]があります。

それは、[E:notes]サザンオールスターズ[E:notes]の桑田佳祐さんと彼の音楽[E:music]

あまりに好きすぎて、彼の別名でもある「嘉門」を自らの彫師名にしてしまった程。

黒崎さん曰く、桑田さんの歌と彫刻には相通じる何かがあるそうです。



「あの人の歌とか歌詞、あれはやっぱり日本的な感じがする。彫刻も日本人の中に流れている
血が作らせている。江戸時代なんですけど、その雰囲気に近い」





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日本という気候風土の土地に生まれ育った者同士が持つ、共感や気質がそれらを生んでいるのかもしれませんね。

また、日本における彫刻とは、

西洋彫刻と違い日本人独特の考え方に基づくものだと語る黒崎さん。

「学校では、どっちかっていうと西洋寄りの美術の考え方しか教えてくれないじゃないですか。

そうすると最初は分からなかったんですよ。なんでこういう形してるのかなとか」

「立体だと思ってずっと作っていたんですけど。絵様っていうのはデザインであったり絵のこと

だったり
するんですけど、それを立体化したものっていう考え方なんです。」


彫刻というのは「絵様」というデザイン画を元に、彫師が想像力を掻き立てながら彫っていくも

のなのだそうです。

アニメのセル画からフィギュア[E:virgo]を作る過程にも似ているそう。

なるほど[E:eye]とっても分かりやすい例えですね[E:flair]

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明治時代の貴重な絵様の内容に、レポーターのまるモリも思わずため息。。。

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黒崎さんの内なる魂を具現化する、正に命とも言える道具たち。



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入魂の一打!

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この繰り返しが、単なる木材であったものに命を吹き込んでいくんですね。

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そして。。


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今、開眼の時。

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絵様の中の「未知なる生物」が、生きたままこの空間に現れ出たようです・・・感動。。。

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製作中は眼光鋭く手元を見据えていた黒崎さんも、一区切りつくとホッと一息[E:confident]

それにしても、「いなせ」だなぁ[E:happy02]

最後に、お二方からメッセージをいただきました。


澤田
「やっぱり一番の見つけはここ(屋台の上方)なんですよ。人だかりが来るじゃないですか。そうすると上の方しか見えないんですよね、お祭りになると。でも上の方なら遠くからでも見えると。一番ここはお金をかけるところなんですよ。屋台が競い合う時の様子なども見て、日本の江戸の文化をぜひ見つけて欲しいね」




黒崎「屋台はあくまで鹿沼のお祭りの道具なので、お囃子が入って、若衆に引かれてやっと屋台になると。屋台の命が蘇るということなので、ぜひそのお祭りを見に来ていただきたい。屋台の彫刻も、屋台が動いた時に綺麗に見えるようにできているので、それをぜひみなさんに見ていただいたらいいかなと思います」

澤田さん、黒崎さん、どうもありがとうございました[E:wink]

これからもお身体に気をつけて、末永く頑張ってくださいね[E:scissors]

[E:clover][E:clover][E:clover]




屋台自体は屋台のまち中央公園(鹿沼市銀座1丁目1870-1)などでいつでも見ることができますが、

動いている所が見られるのはお祭りの時だけです。


今年(平成24年)の[E:fuji]鹿沼ぶっつけ秋祭り[E:fuji]は、10月6日・7日の2日間に渡って行われます。



沢田さん[E:rock]や黒崎さん[E:rock]のような、腕利きの職人さんたちが施した鮮やかな動く屋台を、

皆さん是非ともこの[E:shine]鹿沼[E:shine]に見に来てくださいね[E:happy02]

さて、一ヶ月に渡ってお送りしてきました「鹿沼の名匠シリーズ」。

皆さんいかがだったでしょうか?

古き良き時代への郷愁だけでなく、次なる未来へと着実に進んでいる方々。

伝統を守りつつ、この鹿沼の地が誇る文化的遺産を未来永劫伝えゆく大切さ、

私たちも忘れずにいたいものですね。





自動車が無かった時代・・・人は荷物をどうやって運んだんでしょう??

時代劇を見てみると――ゴトン、ゴトトン――そう、「荷車」!

荷車屋は今でいうところの自動車屋だったようです。

今回ご紹介する乾 芳雄さんは、江戸時代から続く荷車製造業「 乾 樫木工所 」の7代目。
彫刻屋台の車部分を製作する車師さんです。

それでは、乾さんの元へ、出発しんこーう!!!

着いたのは、ご自宅 兼 作業場。
ここが現在、鹿沼に残る唯一の車屋「乾 樫木工所」です。

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鹿沼生まれの乾さんは高校卒業後[E:pen]
2年ほど新潟県の三条市にて修行をした後に鹿沼へ戻り仕事に就き、
先代であるお父様の後を継ぎました[E:confident]
鹿沼の彫刻屋台においては、なんと
下横町以外はすべて[E:sign01]車か心棒を手掛けたことがあるそうで、
まさに乾さんあってこその現在の彫刻屋台なんですね[E:happy01]

[E:karaoke]後を継ごうと決心したのは何歳の頃ですか?

自然ーと。自分は長男だったから、自然と跡を継ぐものだと思ってた。
小刀とか使ってモノを作るのは子どもの時から好きだったね。

先代からは詳しく手ほどきを受けたわけでなくて、「見て覚えろ」って感じ。
正式に継いだのは平成になったころ・・・24~5年前だっけな、それくらい。

[E:karaoke]先代でもあるお父様との思い出を教えてください。

うーん、そりゃぁ、いっぱいあるね・・・
みんなそうだと思うけど、頑固一徹の職人だったね。

昔、あるとこが自分とこと他の業者とで見積もりとって他の業者の方に依頼したんだけど、出来上がっても結局動かなくて自分のとこに頼みに来てね。
でも、親父は頑として請けなくって。
どんなに頼まれても断り続けるもんだから、気の毒に思って代わりに自分が直してあげたことがあった。

まあ、職人ってのはそういうもんだよ。
「やらない」って言ったらやらない。仕事がなくても、やらねぇんだな。

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[E:karaoke]職人とはなんたるかを、乾さんはお父様の背中を見て学んでいったんですね[E:confident]

乾さんのお仕事は車師さんとお伺いしていましたが・・・
こちらは、名前が樫木工所となっていますよね??

ああ、樫の木をノミやカンナで加工する仕事なの。
だから車以外のものも作るよ。

[E:karaoke]たとえば・・・?[E:smile]

鬼怒川のライン下りの櫂も作ってるよ。

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見本が来るから、それを見ながらやって納める。
いちいち測ったりはしないよ、時間ばっかかかってしょうがないもの。
手でなでていれば大体分かるから。あとは勘で削るね。

[E:karaoke]これ・・・随分、ながーいんですね・・・[E:impact]

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こういったものも取り扱いながら、山車や屋台の滑車も手掛けているということなんですね[E:coldsweats02]

元々は荷車を作ってたんだよね。

【↓壁にかけられた荷車の模型】
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荷車っていうのものは、アメリカの幌馬車だとかみたいに世界中どこにでもあるんだよ。
みーんな、その地区の一番堅い木で作ってある。
日本で一番堅い木が樫。
だから屋台の車も、一番堅い木で作るんだよ。

[E:karaoke]堅い木だから「樫」[E:sign03][E:happy02]なるほど~[E:sign01]意外と気づかないものですね[E:happy01][E:sweat01]

乾さんには県内はもちろん、県外からも仕事の依頼が来ます[E:loveletter]
関東近郊はもちろん、先日は青森まで行ったとか。

自分が知ってる限りだと、今は屋台の車作ってるのは日本で8軒しかないらしいな。
彫刻や大工さんはいっぱいいるけど、車造ってる人はあんまりいないね。

[E:karaoke]お弟子さんは取ってらっしゃらないんですか?[E:catface]

最近になって、このまま技術を途絶えさせるのも勿体無いかなぁ、とは思い始めて。
一応、募集中(笑)
でもなかなか来ないからね。優秀な弟子がほしいけどもね。
まあ、逆にあんまりいっぱい来ちゃっても困っちゃうんだけど(笑)
ただ、仕事が一定してないし、毎年あるときとないときがある。
好きじゃなきゃ出来ないよ。そういった意味では広く募集しにくい。

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ただね、屋台は北海道から九州まである。
日本全国で1万5000~7000台。栃木だけでも300台。
仮に、車の技術を覚えれば、一生のうちに50ヶ所くらいやらせてもらえれば一生が終わっちゃう。
技術さえ覚えれば仕事がないってことはないと思うよ。

まあ、どんどんお客さんが遠くなっちゃうんだけどね。
ほら、長持ちする良い車を作れば作るほど、しばらく その場所での仕事はなくなっちゃうでしょ?だから。
それが大変かもしれないな(笑)

[E:karaoke]乾さんはわざわざ他県にも出向かれるとのことですが、お仕事はどのように依頼されるんでしょう?

営業はあまりこちらからはしないで、大体がツテとか紹介だったり。
あとは商工会議所のホームページからメールで依頼が来たりFAXだったり。

修理の場合なら、昔の(伝わるまま)再現をして
あとは基本的に請けるときは、外径(車の直径)だけを聞いてそれ以外は自分に任せてもらうようにしてるよ。

俺はね、紹介する人が「余計なことは言わず、あの職人に(全面的に任せて)気持ちよく作ってもらえ」っていってもらえるような、そんな職人になれたら一流、最高だと思ってんだ。
なかなかそんなこと言う人はいないけどもね(笑)

自称・名人とかもいるけど、そういったこたぁ問題じゃぁない。
世の中は自分のやった仕事を他の人が見て、「これなら自分はかなわない」とか思ってくれるもんなんだ。

[E:karaoke]確かに[E:catface]実際に皆さん、乾さんの作った車を見たり噂を聞きつけたりでご依頼されていますものね[E:wink]

ではそんな乾さんの作る車をさっそく見てみたいんですが、現在は新しい車でなく、古い車の修理中ということで・・・[E:dash]
これを見ながら、車について教えてください[E:sign03]

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この車は江戸時代に造られたやつで、スポーク(放射線状に広がっている部分)がダメになっちゃったからそれの修理をしてんの。
入れ替えてね。

さっきも言ったように、車ってのは世界各国にあるけれども、自分がやる車はこれ「御所車」っていうやつで
日本にしかない技術みたいだね。

[E:karaoke]そうなんですか[E:sign02][E:coldsweats02]

3年くらい前に、ドイツ人がわざわざ見に来たよ。
「ドイツには、こういう車を作れる人が居ない」って。
「組むところを見せてくれるならまた来る」って言ったんだけどね、断っちゃった(笑)

[E:karaoke]海外の方から見ても興味深い作りなんですね。
基本の造り方っていうものはあるんですか?

その家(会社)での流れだよ。
だから他のところではどうやってるのか知らないねぇ。

[E:karaoke]代々、受け継がれた秘伝の技なわけですね・・・[E:happy02]
これ は、部品はどうなっているんですか?

まず、この真ん中のやつ(円柱形の部品)ね。
この周りに四角く穴が開いていて、スポーク(=角材部分)が入ってる。

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中心の部分から外に向かって組み立ててく。

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スポークを何本かずつ(アーチ形の)板で繋いで、さらにそれを(大きな)板で繋いで・・・って作る。
みんな糊も釘も何にも使わないで組んでくんだよ。それで何tって重さに耐えられるの。

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(板状の)鉄は最後に巻くんだけど、巻くか巻かないかはお客さんの要望次第だね。
もちろん昔は鉄を巻かないものもあったから。

[E:karaoke]製作期間は・・・?

真ん中のに穴を空けるだけで、(屋台一台につける)車4つ分で1ヵ月半。
スポークは使うのは84本だけど、余分に用意しておくから100本作って・・・
屋台一台分の車を作るのに半年かかるから、1年で作れても最高二組くらいだな。

[E:karaoke]1年で二組[E:sign03][E:wobbly]

すべて手で仕上げてくんだよ。穴でも何でも。
手作業だから、毎日安定した仕事量がこなせるわけじゃない。
それに木の性質上、続けて作業ができなかったりもするから。

例えば今日みたいな雨の日は木が膨張しちゃうからな。
木を無理して組むのには向かない。
梅雨の時期には出来ないことがあったり、木を扱うって仕事は天候にも左右される。
屋台はそもそも、2~3月、9~10月しか組めないって決まってんだよ。

[E:karaoke]木を扱う仕事ってすごく繊細ですね・・・[E:eye]

他に、車を作るうえで、大変なことや難しいことは?

スポークと一番外の板の間に板があるけど、これが入っていなければ易しいんだよ。

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でも、この部品が入っていれば鉄を巻かなくても良いくらいなの。
入ってるから丈夫になって、鉄を巻かなくてもバラけないんだよ。

あとは、車ってのは形が丸(360度)だから、どうしても誤差が出ちゃうんで、それをどう逃げるか。
丸い形に、21本のスポーク(7枚の板でつなぐ)だと円は割り切れないでしょ。
そうするとどうしても誤差が出るから、その誤差ってのは、だいたい自分の勘で合わせる
18本のスポーク(6枚の板でつなぐ)のもあるよ。
これは割り切れちゃうから、難しいんだよねぇ。

[E:karaoke]割り切れたほうが難しいんですか?

割り切れると、ぴったりで作らなくちゃいけないから(むしろ)難しい。
(21本のは)よーく見ると(誤差の調整のために)スポークの間がそれぞれ違うよ。

[E:karaoke]良い車[E:shine]というのはどういうものを指すんでしょう?

中心の部品に対して、スポークが直角に立っていること。
まっすぐ立っていれば、車が回りやすくなるでしょ。
でもね、どうーしてもまっすぐ行かないもんなんだよ。
屋台は動くから、屋台が揺れにくい状態で車が回るのが一番理想

[E:karaoke]車の取り付けは、屋台の正面から見ると少しハの字っぽくなっているものがあるようなんですが・・・[E:eye]

そうした方が安定感が出るから。基本的に、全部ハの字になってるよ。
心棒(左右の車を繋ぐ棒)は屋台によって作りが外車だったり内車だったりするから、それによって長さが変わるね。

[E:karaoke]これが心棒ですね[E:downwardright]

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これを車の中心に通すんですか?

心棒に車を挿して、「詮」っていう部品で固定するの。

[E:karaoke]う~ん。ここまでお聞きしていると、本当に木だけで、無駄のない作りで出来ている車なんですが、、、
屋台って、重さが3tもあるって聞きましたよ[E:sign01][E:sweat01]
どうして、たった4つの車で3tもの重みに耐えられるんですか?[E:wobbly]
他に、何かもっともーっと、秘密があるんじゃ~~~?[E:gawk]

なぁに、理屈は簡単なんだよ。
(開けた)穴に対して、木をどれだけしっかり はめるか

[E:karaoke]???

普通の人は、穴があったら同じくらいまでのものしか はまらないと思うでしょ?

[E:karaoke]はい。たとえば5cm×5cmの穴だったら、5cm×5cmまでの木材しか はまらないと思います[E:dash]

でも、穴に対して それよりデカくして(少し大きいくらいのを)納めるんだよ。
それを、「木が しぬ」っつうの。木がへこむ。
そうすっと 中の木は縮められた分、(元に戻ろうと)広がろうとするから、(互いに押し合って)なかなか抜けないものが出来んの。

[E:karaoke]え、そんなことが出来るんですか[E:sign02]

その感覚っていうのは、。はめる時にたたく音。

――乾さんが実際に叩いて見せてくれました[E:sign03]

キン、キン・・・

ちょっと高めの音、ですね。
(オンエアで聴いた方もいらっしゃいますよね[E:note])

もう、これ以上 入らないって音があるんだよ。はまって一体になっている音が。
それが分からないとダメだね。
はまりきっていない時は、ほら。音が違うでしょ。

コンコンコン・・・

[E:karaoke]本当だ[E:coldsweats02]よーく聴いてみると先ほどのより少し、低くて軽めな音ですね。

自分が一回入れたやつは自分でも抜けない。
けども、素人が入れたやつは抜こうと思えば抜けちゃうの。


なんでかっていうと、普通の人が ある程度入ると「十分だ」と思う位置よりも、自分はもっと入れるから。
うんーときつくする。
でも、きつすぎると今度は ぶっつぁけっちゃう(木が裂けてしまう)。
だから、ぶっつぁける手前ぎりぎりまで嵌めこむわけ。
その感覚が分からないとだな。ぎりぎりまで入れて、「木が しぬ」って感覚が。

そういう理屈なわけだよ。理屈は簡単。ただ(木を深く)入れるだけだから。

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ただ、音が変わる時が分からなくちゃだね。
それが分かれば誰でも出来るよ。
緩いところでやめるか、ぎりぎりでやめるか。
でも、こんなのは口で教えても分かるもんじゃないんだよね。

[E:karaoke]言葉じゃなくて、経験で覚えていくしかないですものね[E:wobbly]

音も大事だけどね、木の線を見て、その木がどのくらい しぬのかも分かるんだよ。

[E:karaoke]えっ[E:impact]目でも分かるんですか[E:sign03]
乾さん・・・もしかして木の心が読めるんじゃ・・・[E:sign02][E:happy02]
そう思っちゃうくらい凄いです[E:sign01]

確かに、ある程度まで留めればもうこれ以上動かない(木が入らない)けど、もっと深くまでキツく入れた方が丈夫になって長持ちする。だから自分は深く入れるんだ。
重さに耐えられる丈夫さは、その理屈でしかないんだよ。

「単純な理屈。車は作ろうと思えば誰でも作れる」と乾さんは語りますが、
それを確かな形にする技術と経験は一夕一朝で身につけられるものじゃぁ、ないですよね[E:flair]
名匠の貫禄を感じます[E:punch][E:shine]

あとは、金づちを芯で叩けるかどうか
野球でいうと、バットの芯で当てればホームランになるけど、芯にあたらなければ外野フライになるでしょ。それだけの差が出るんだよ。

サイズもね、普通サイズの金づちじゃぁ、それだけの力しか出ない。
それじゃぁもうキツいのは入らない。
俺は組む時は、これで叩くんだよ。

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[E:karaoke]うわっ[E:sign01]・・・一般家庭にあるトンカチとは比べ物になりませんね[E:angry]
結構な大きさのハンマーですよ、これは・・・[E:sweat02]

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これならキツいのが入る。これを何度も打ちつけて入れる。
だから使っている金づちがどれくらいなのか聞いただけで、その人がどんな車を作るのかだいたい分かるね。

[E:karaoke]あのう、その金づち持ってみたいんですけど、いいですか??

いいよ。足に落とさねえように気を付けてね(笑)

と、乾さんから金づちを受け取ると・・・

[E:karaoke]おもっっっ[E:sign03]重い[E:sign01][E:crying]
こんな重いものを何度も振り上げてるんですか[E:sign02]
これ、肩痛くなりませんか??[E:weep]

まぁ~、痛くはなるわなぁ(笑)

[E:karaoke]乾さん、60代とは思えぬ逞しさです[E:rock][E:impact]

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[E:karaoke]そこまでして「丈夫な車を」と、車造りと真摯に向かい合っているのはどうしてですか?

車ってのは、納めて何年持つかが重要だから。

頼む側にとっては誰が作っても同じだし、安く作れるならその方が良いからって、より安い見積もりする業者を選ぶんだろうけど、その結果っていうのは10年くらい経った頃に出てくる

実際、4年経っても何の不具合も出ない車もあれば、たった4年ですでにもうガタガタな車もある。
形だけなら誰でも出来るから完成直後は分からないよ?
だけど、およそ3tもの屋台を乗せて動かしてどれだけもつか。
結果は数年後に大きく分かれるね。

そもそも車なんてのはさ、だーれも見ないわけだ。
お祭りで屋台が目の前に来ても、みんな彫刻とか上にばっか目がいって車に関心持つ人なんてそうそういないよ。
10人居たら、きっと10人とも見ない。

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でも、屋台は車が無いと動かないんだよ。
半年とか、どんーなに時間をかけてお祭りの準備をしてても、車が壊れたらお祭りそのものが出来なくなっちゃう。
それじゃあー、気の毒だ。
良いの作ってやらなきゃ、かわいそうだろ。

だから尚更「ちゃんと長持ちする より良い車を作ってやりたい」って、そう思うんだよ。

[E:karaoke]車は、みんなの想いを乗せて走るんですね[E:confident]
ところで乾さんの造った車は・・・何年くらい持つものですか??

自分のは、この周りの鉄を(緩くなるたびに)1回1回巻きなおしすりゃぁ、
100年は持つだろうね。

[E:karaoke]ひゃ、ひゃ、ひゃくねん[E:sign03][E:sign02]

だからね、1回作ったやつは自分が生きているうちにはもう手をかけたくない
それくらい長持ちするものを作りたいって思ってる。

[E:karaoke]これが、車師としての乾さんのこだわりであり、誇りなんですね[E:smile]

さて、乾さんはこのたび車師として鹿沼の名匠に選定されましたが、そのご感想をお聞かせください。

自分がこの商売で食べてこれたのは今宮神社があったおかげだし、たまたま生まれてきた時代の風潮ってのもあったんだろうな。
たまたま、樫の木を扱っていて、屋台の車の仕事があった。
それがなかったら食っていけなかった。
今は、どこもやめちゃったけども、車を作る技術があったおかげでうちは残れたのかもな。

鹿沼の名匠に選定されたのは、こういう仕事と巡り合えた故だからね、感謝してる。
でも、鹿沼には他にも、埋もれた名匠ってのがいーっぱいいるんじゃないなかな。

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[E:karaoke]そうですね。また次回以降の「鹿沼の名匠」選定発表も楽しみです[E:heart04]
ところで、乾さんは今後、鹿沼のお祭りがどんな風になっていってほしいと考えていますか?

鹿沼の祭りが国の文化財指定になって、祭り自体は京都・飛騨高山・秩父といった全国で有名な祭りと同じグループになったわけだ。
これからはその有名な祭りたちに早く近づけばいいって思ってる。
今はまだまだ鹿沼の知名度が低いから、もっと知られるようになればいいよね。

鹿沼で屋台の車が作られているということ自体を、全国で知っている人があまりいないから。
ぶっつけが有名になることで「鹿沼にこんなに彫刻屋台があるのなら、車師もいるはずだ」って市役所や商工会議所に問い合わせが来るようになるのを期待してます。
まずは、知ってもらいたい。

[E:karaoke]きっと全国に、すごい車を作れる乾さんのような職人を探している方は大勢いると思います[E:up]
鹿沼が有名になると、きっとそういう出会いが もっともっと増えていきますよね[E:note]
アイラブかぬま部員も、そのお手伝いがちょこっとでも出来てたらいいなぁ・・・[E:catface]

こんなこと言うと、怒られちゃうんだけどもね、
昔、皇室の結婚式で使う練習用の馬車の修理を頼まれたことがあるんだよ。
まあ、つまらない理由で断っちゃったんだけども、「天皇陛下の仕事を断る人はいない」って言われたよ(笑)
それは有名な浅草の老舗の商店さんから依頼されてね、そんな超一流会社に頼まれるくらいなんだから、俺の腕は良いのかもしれねぇよ?(笑)

おどけて話す乾さんですが、実際、乾さんはプロにも認められる超一流車師に違いありません[E:scissors][E:shine]

[E:karaoke]そんな乾さんの将来の目標をお伺いできますか?

年齢が年齢だから、今はないかなぁ。
若いころは、京都のでっっかい葵祭の車を作るのが夢だったんだよ。
あれは直径2mもある。だけれど、あれはもうできない。
なんでかって言うと、今から材料を買ってもそれを乾燥させるのに10年かかる。
10年後にはきっと自分の体が参っちゃうから。だからもうできない。

日本の祭りじゃぁ、京都の葵祭が“一番”なんだ。
その一番の屋台の車を作れば最高。
みんなそうでしょ。商売をやっている人はみんな上を狙ってる。
でもある程度、条件が伴わないとそれは出来ない。

野球の選手だって日本の一番で物足りないからアメリカに行くだろ。
屋台なら葵祭が一番。
なんといっても京都の先頭を走る屋台だからな。
どんな屋台が良いといっても日本であれにかなうものはないと俺は思ってんだ。
だからその車を作れば最高。生きていく内で。

なんだって希望は1番を目指す。
なれるなれないは別としても。
希望がなくちゃやってらんないよ。

だから、自分は屋台の車を作って、「誰にも負けない屋台を作ろう」って気持ちで作ってんだ。

[E:karaoke]じゃあ、鹿沼の彫刻屋台が有名になって、憧れの葵祭の屋台に近づいてくれれば・・・

ああ、最高だ!

――さて、お話をお伺いした作業場には、至るところに木材が置かれています。
というのも・・・

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丸太を買っても、(乾燥させる為に)10年経たなければ使えないんだよ。
丸太を板に引いて乾かすのに10年もかかる。
それを作業場においておく。そっから加工が始まる。

いつどんな風に加工されるのか売れるのか売れないのか分からないけど、材料とっとくの。
そんなだからこんな商売やる人いないよ(笑)
しかも儲からないもの、そんなに。

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[E:karaoke]そう言って、帰り際に奥から出してきてくれたのは

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これね、何かの部品で納めたやつ。

[E:karaoke]先がものすごく尖がっています!
・・・これ、機械でやったんですか?

いやいや、手でやるんだよ。

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[E:karaoke]手でこんなに鋭く、しかも正確に出来るんですか!
トンガリと曲線のフォルムが美しい。
いいなぁ、オブジェになりそう。
スカイツリーに似てますね(笑)

これ、あげるよ[E:happy01]

[E:karaoke]ほんとですかー[E:sign02][E:happy02]では、乾さんとの出逢いの記念に、
アイラブかぬま部の部室に飾らせていただきますっ[E:lovely]

乾さんは車を造るだけでなく、
その手で樫の木を自在に加工してたくさんの人や物を支えてるんですね[E:shine]
[E:karaoke]これまで造った車に対する想いはありますか?

車を造ってるけども、納めたらあとは向こうの自由。
丁寧に扱ってほしいけども、どう使おうが買った人次第だからね。

でも、やっぱり大事には扱ってほしいな。
車を雑巾で拭いてくれるとか、そんなもんでいい。
ただでさえ車に関心を向けることはあまりないからね、雑な扱いになりやすいものだよ。
でも、車がないと、屋台は成り立たないんだ。

お祭りで屋台を、そこに乗る人や想いを、「支え」「運んで」くれる車。
今度見かけたら、こっそり車に向かって [E:shine]おつかれさま[E:shine] と言ってあげたいです[E:confident]

これから100年の後、鹿沼の ぶっつけ秋祭りが全国でも有数の、今よりさらに大きな祭りとなって
乾さんの技術を継いだ車師さんが、乾さんの作った車を直して・・・
そんな未来が、あったらいいなぁと 乾さんのお話を聞いて・・・感じました。

実は乾さん、いせひでこさん著の絵本のモデルにもなっています。

【いせひでこさんとの記念のお写真】
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中も、ちょっと見せていただきまし たよー。
(↓ぶっつけ秋祭りがモチーフとなった『まつり』より)

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これを見て、将来 車師を夢見る ちびっ子も、いるんじゃないかなぁ[E:smile]

目立たないけど、車がなくちゃ祭り自体が始まらない。
みんなの笑顔が曇ってしまわないように・・・
乾さんは今日も丹精込めて、世紀をまたぐ車を造っています。

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[E:club][E:door][E:pencil][E:wrench][E:pencil][E:door][E:club] INFOMATION [E:club][E:door][E:pencil][E:wrench][E:pencil][E:door][E:club]

乾 樫木工所

[E:house] 鹿沼市上材木町1779
[E:telephone] [E:faxto] 0289-62-5553

木のまち・鹿沼工師の会
[E:pc]http://www.kanumacci.org/index.php/home


                  written by [E:cat]RYO[E:cat]

今や鹿沼の一大イベントとして名を馳せる『鹿沼ぶっつけ秋祭り』
時は遡って、慶長13年――

日照り続きのこの年に今宮神社にて雨乞いの儀式をしたところ、空から恵みの雨が降り注ぎました。
感謝の気持ちを込め、そしてこれを忘れぬようにと毎年 祭りが行われるようになりました。
人々は町ごとに屋台を持ち、それを移動式舞台として踊りや狂言を神様へと納め、
他の町には負けまいと、屋台を黒漆で塗ったり、色とりどりの彫刻で飾ったり、それぞれが様々な工夫を施しました。
しかし、ある時期から政治改革により、「贅沢は禁止。華美な祭りは質素なものに。踊りや芝居も控えるよう」と お触れが出てしまったのです。
ところが、転んでもただでは起きない鹿沼人。
ならば、白木の彫刻で屋台を思いっきり飾ってやれ!!!
――そんな経緯で誕生したのが、鹿沼の彫刻屋台。
今も、今宮神社の氏子町には屋台が27台現存されており、秋の祭りではそれらに囃子方が乗り込んで、交差点で互いのお囃子を「ぶっつけ」合います。
(屋台を ぶっつけちゃうわけじゃないですよ~
[E:sweat01])
さて、「鹿沼の名匠」シリーズ後半は、この、鹿沼の人々の粋が詰め込まれた「彫刻屋台」にまつわる職人さんたちを一挙にご紹介いたします――

実は、鹿沼には屋台を作るのに必要な業者が全部([E:sign01])いて、これは栃木県で唯一だとか。全部揃っているのは、全国的にも関東あたりじゃ珍しいんです[E:confident]

さて。4月某日[E:rain]Macky&RYOは黒川付近のとある作業場におじゃましました[E:car]

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さっそく中に入ってみると・・・

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な、なんだこの大量の布団はっ[E:sign02][E:coldsweats02]

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屋台を運ぶとき、(クッションに)使うんだよ。

はっ[E:sign01]この声は・・・[E:sign03][E:happy02]

彫刻屋台にまつわる名匠、屋台大工の宇賀神 久男さん[E:sign01]
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宇賀神工務店のご主人でもあります[E:wrench]

こんにちは[E:sign01][E:happy01]
今日は先日、「鹿沼の名匠」に選定された宇賀神さんについて
いろいろお話をお聞きしにきました[E:shine][E:ear]

[E:mobaq]ではさっそくですが、まずは宇賀神さんの生い立ちを教えてください[E:happy01]

粟野の百姓の家に生まれて。地域に蔵が無かったからウチで町内の屋台を預かってたんだ。
屋台を身近に感じるという意味では環境が良かったんだね。
子どもの頃のイタズラも、縁側の柱を切っちゃうとかそういうことしてたらしくて(笑)
その頃から木工に興味があったんだろうな。
最初は普通の大工さんになりたくてやってたんだけど、だんだん屋台の方に興味が湧いてきて。

[E:mobaq]屋台大工という名前は、ご自身で考えた名前だそうですが??[E:eye]

大工にも建築大工とか宮大工とかあるけれども、これはどちらにも寄らないなと思って
他と区別したくて自分で屋台大工という名前をつけたの。
なので他にこう名乗っている人は、たぶんいないよ。

屋台を専門に請け負う屋台大工[E:shine]
屋台はもちろん、山車や神輿・・・そういったものの
新築・修理・復元などを行うそうです[E:rock]
今現在は鹿沼市内を拠点にしつつ、県内外からの依頼も請けています。

[E:mobaq]屋台大工としてのキャリアはどうやって築いていったんですか??[E:confident]

師匠はいないから、すべて独学で覚えて・・・
というか、環境が良かったんだね。
鹿沼には屋台がたくさんあって、それらを常に直していたから。
歴史と、文化財になるほどの環境があって、そんな中で色々やっているうちに勉強になってった。
仕口(しゅくち)や継ぎ手といったものも、屋台のは独特だから・・・独学で覚えるほかないんだよ。

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彫刻屋台には様々な職人さんが携わっていますよね[E:shine]
車部分を作るのが車師さん、彫刻を彫るのが彫工さん、色を施すのは彩色師さん・・・
屋台大工さんというのは彫刻屋台のどの部分の製作を担っているんですか?[E:catface]

ぜーんぶだね、全部。土台から躯体、屋根・・・いわゆる骨組の段階から、彫刻の取付も。
彫刻の木取り(全体のバランスも考慮して、屋台のどの位置にどれほどの大きさの彫刻をつけるか決める作業)もやるよ。

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実は、どの部分を誰がやらなければいけないとか、そういうのは特にないんだ。
そこは依頼してくる町内の希望次第で。自分の町内に大工がいれば、その人に任せたり。

別に他の人に仕事を取られても「うん、やってみたら」って思うよ。苦労するのは同じだからね。
でも、とうとう手に負えなくなってくると自分のところに来るなぁ。
自分のとこは、本当に最終。

みなさん、最後の頼みの綱として宇賀神さんの元を訪れるよう[E:wink]
お話を聞いていると、完璧な屋台を作り上げるのは想像するよりとても難しいであろうことが窺えます[E:wobbly]

普通に作るのは簡単ですよ。誰でも出来ます、これは。
よく素人がミニチュア作るのと同じ感じで。他の部分もそうだよ。
(たとえば)ここにだって車あるんだよ。自分用の車が。荷車も。
勉強の為に色々と作ってみる。

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だから誰でも作れるけども、ただ、屋台は揺れるから。それをいかに長持ちさせるか。
10年、20年使っててどうなるか。
何年持つかでその辺の信用が変わってくる。

そうか[E:sign01][E:happy02]屋台は普通の建築と違って、揺れること、移動させることを前提に造らなければいけないんですね[E:sign05][E:dash]
[E:mobaq]一般建築と比べて、他にはどんな点が違うんですか??

よく筋交いとかいうでしょ。その筋交いの代わりにツカを入れるとか、数を増やすとか。
でも、あんまり強くしちゃうと今度は上が動いて下が動かなくなっちゃって。
やっぱりバランスがあって。そこらの調整が難しい。

“筋交い”や“釘”は一般建築では当たり前に使われますが、それを一切使わずに別の技術で対応するとは・・・[E:sweat01]
ここで宇賀神さんが独学で学んだ知識と培ってきた経験がモノをいうわけですねっ[E:shine][E:scissors]

彫刻屋台は、構造的には鹿沼独特なんですよ。
他にはないんですよ、こういう構造材が一緒になって見えるようになっているのは。
普通は見えないんだよ。幕を張ったり隠したりして。
これは全部見えちゃうんで難しいとこですね。

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はいっ[E:paper][E:impact]素朴な疑問なんですが・・・[E:confident]
お祭りで見る御神輿とかって布が使われているイメージがありますけど、
鹿沼の彫刻屋台は木がメインといった感じで、布を使っている印象があまり無いような・・・?[E:gawk]

布のが上(豪華)だから。彫刻よりも高いから。
京都行った時も、布触るのに手袋しないと触らせてもらえないんだよ。研修で行くんだけどね。
普通は、布のが上なんですよ。
だから祇園あたりのがそういう意味では上なんだよ。高いの。彫刻より上なんだ。

そういった意味があったんですね[E:sign01]
布は貴重で贅沢品だったのか・・・[E:catface]
使うと[E:shine]華美なもの[E:shine]と見なされたのかな・・・[E:sweat02]

ところで、彫刻屋台は分解できるそうですね[E:happy01]

できます。出来ないのもあるけど、ほとんど分解できます。
それに、完全にくっついちゃうと揺れなくなって柱が欠けちゃうからね。

祭りのときに組み立て、分解して[E:wrench]次の祭りまで保管する[E:key]
これは保管の都合だけでなくて、[E:chick]若返り思想[E:recycle]にも通じるとか。

他の地域とかは職人に頼むんだけど、鹿沼の場合は、素人が組むんで。
一般の、町内の若い人が。
プロに任せれば簡単なんだけど、素人にはちょっと難しい。一番、そこが問題だよ。
慣れてないから、ひどいと組み立てる時に柱を逆さまにしちゃったりね。

でも鹿沼は昔から素人が組み立ててる。
ものすごい難しい、作るのがね。
誰にでも組めるように簡単で、でも壊れにくいように作らなくちゃだめだから。

壊れにくくしたいけれども複雑な造りには出来ない・・・
その矛盾を埋めるのは大変ですね[E:bearing]

[E:mobaq]新築の場合、デザインは宇賀神さんが担当するんですか?[E:pencil]

自分で考えるね。
修理と違って、自分が思ったように作れるから
新しい屋台は余計に気に入ってる。

[E:mobaq]アイデアの参考に、全国のお祭りを見て回ったりします[E:sign02][E:happy02]

見るのは好きだね。良いものがあれば写真を撮って、新築のときの参考にする。
・・・でも、それをやると全国的に同じような屋台になってしまうでしょ。
要するに、バイパスが街に出来ると周辺に店が出来る。あれは全国どこも同じ光景だよね。
屋台や神輿もああなっちゃうと困るんだよ。
だから、ちょっとカッコ悪くても、昔その地域地域で流行ったものは そのまま使わないと。
全国みな同じ屋台になっちゃう。そしたら文化的価値がないから。

なるほど[E:dash]普段は あまり意識してませんでしたが、
神輿や山車、屋台といったものは地域性が色濃く出ているんですね[E:sign04][E:smile]

一番面白い話は、100年も経つとたぶん山車や神輿の上にドラえもんが付くだろう、って。

え[E:sign02]どういうことですか??[E:coldsweats02]

昔の人の感覚では同じようなもんだよ。流行ったのをくっつけてるわけだからね。
それでもいいんだよ。「文化財なんだ」って。
200年前にこういうものが流行って、それをそのまま200年使い続けてれば、ドラえもんが乗ったやつも文化財になるよ。
今はイベントでしか使ってないけど、あれがずっと続けば、その時代でね。

私たちにとって当たり前のものや、一見ちょっと奇抜なものでも、その時代を象徴するものとして後世に伝えられれば・・・
たしかにドラえもん神輿も文化財だ[E:sign03][E:happy02]

さすがにドラえもんは乗っていないものの[E:coldsweats01]
鹿沼の彫刻屋台も一つ一つがとても個性的ですよね。
宇賀神さんの一番のお気に入りの屋台[E:heart04]を、こっそりアイラブかぬま部員に教えてください[E:sign03][E:ear]

~2011年 鹿沼ぶっつけ秋祭り パンフレットより~

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うーん・・・[E:sign04][E:dash]
・・・ああ、コレが一番カッコいいわ[E:smile]

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自分で作ったんだ。泉町の。
(鹿沼の屋台は)全部違うんです、形が。ものすごく。
コレは胴を細くして下を上げたの。今風の八頭身の屋台なんです。かっこいいんです。
並べないと分からないけどね。

[E:mobaq]テーマとかありますか?[E:happy01]

「とにかく、かっこよく作ろう[E:sign03]」って。[E:smile]
屋根もでかいんです。屋根がでかくて胴が小さいんです。いくらか締まって。
で、足は長く作って。

たしかに他と並べて見てみると・・・[E:eye]
泉町の屋台は、人で例えると洋服が似合いそうな今どき体型って感じです[E:up]
昔のは、着物の似合うドッシリとした日本人体型(←良い意味ですよっ[E:coldsweats01])な印象ですね[E:diamond]

囃子方は上がるのが大変なんです、(上がる場所が)高くて(笑)
でも、ほんのちょっとなんだよ?微妙なくらい。

そこが宇賀神さんの こだわりどころなんですね[E:sign01]
もう、説明してくださる目がキラキラ[E:shine]してますよ~~[E:happy02]

[E:mobaq]新築だと完成までにどれくらいの日数がかかりますか??[E:memo]

実際は分業だから。塗りとか他に行ってまた戻ってきて・・・長いと全体的に5年かかる。
材料乾かすのだけでも1年ちょっと必要だから。

そんなに必要なんですか[E:sign02]

時期もあるね。組むのは、雨の日[E:rain]とかは絶対やらない。
湿気が多いから(木が膨らんでしまう)。
梅雨は駄目ですね。入れるのは入れとくけど、仕上がりは出来ない。もっと経ってから。
加工だけはして。絶対、組まない。

ちなみに漆は2月は駄目。絶対、固まらないんだ。
そういう時期的なものが、それぞれの商売であるんだよ。

季節とモノの特性を「読む」ことも大事な お仕事なんですね[E:wink]
[E:mobaq]宇賀神さんは、屋台彫刻の修理も手掛けているわけですが、新築と違う点や気をつけていることは?

(造られた)年代も作り方もみんな違う。
構造は作った人によって個性が出るよ。
修理していると、慣れた人が作ったかそうじゃないのかも分かるね。

新築と違って修理の場合は、前の人が作ったやつだから大きくは直せない。
壊れにくく・・・とかそういうところは一生懸命考えてやるけど、全体の形は(元と変えずに)同じだから。
屋台は普通、一度作ると100~150年とかいじらないで、そのまま保存するから。

ただ、修理っていうのは壊れるから修理する。
前と同じことするとまた壊れちゃう。そこが難しい。動くものだから。
悪く言えば改造になっちゃうんだよね。

一つ一つの構造を読み解いて
変えるべきところと、変えないべきところを見分ける。
色々な知識や力が必要なようです[E:book]

[E:mobaq]このお仕事をする上で、どんなこだわりを持っていますか?

こだわりねぇ・・・無いんだよなあ。
たしかに屋台は難しいんだよ。コレっていうのはないんだよね。

なんて言うかなぁ・・・俺、好きな言葉に「極限」っていうのがあるんだよ。
「限界」とかそういう言葉が好きなんで。
そこを考えてやってるくらいかなぁ。

絶対に、人が作るものだから、完全っていうのはないから。
だけど、なるべくそこまで行きたいんだよね。
この屋台はここまでやった。頼まれた時も(自分の納得が行く)ここまでやろうって。

すぐには結果が出ないという、このお仕事。
けれども、完成させたものを見て「うちのもお願いしたい」と依頼されたり
口コミだけでわざわざ宇賀神さんの元を訪ねて来る方がいるのは、きっとそういった想いがちゃんと屋台に表れているから・・・[E:confident]

[E:mobaq]ご自身が手がけた屋台は、自分の子のような、かわいいとかそういった思い入れを持ったりするものですか?[E:smile]

かわいいっていうより、使ってもらいたいのが先だね。
意外とこだわりはない。

実際、屋台は引いてなんぼ。飾っとくだけじゃあねぇ。
自分は、引っ張るのも両方好き。作るのはそれ以上に好きだから。

ただ・・・大事に使ってもらいたいんだけどねぇ・・・
だいたい10年くらいは大事に使うんだわ。その後がね・・・
まあ、大事に使ってもらいたい。それだけだわ。
良い屋台を持っているとこほど人がいなくて、どっちかっていうと使い方が荒かったり・・・
その辺をね、ちょっと考えてくれたらなぁ・・・

[E:mobaq]宇賀神さんにとって、ズバリ屋台とは[E:sign02]

うーん・・・
・・・「趣味の世界」とかそんな風になっちゃうね。

好きだからこそ追求できる、という感じですか?[E:catface]

そうだね。

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[E:mobaq]今回の「鹿沼の名匠」認定を受けてのご感想をお願いします[E:sign03]

一生懸命やっていて、それを周りが認めてくれたのかなと感じています。

実際、栃木県内の屋台をいろいろやっているけど
鹿沼の屋台が有名になって国指定になってからは周りの見る目が変わったね。
そういう点でいうと、仕事がやりやすくなった感じ。

最近は、名刺もいらないからね。
「鹿沼から来た」って言えば、だいたいみんな知ってるから。
昔は大変だったよ。覚えてもらうまで何回も行かなくちゃならなかった。

[E:mobaq]知名度が上がって・・・弟子になりたい!という方はいませんか?[E:happy02]

後継者や弟子はいないね。
やりたい人は来るけど、「食っていけないから」って断る。
もちろん、好きな人はいるよ。その時代時代で必ず(こういったことが)好きな人はいるからね。
ただ、食っていけないわ。
うちの場合は、ちょうど全国的にブームの時期だったから。
鹿沼もしばらくいなかったんだけどね、やる人は。

うーん、やはり皆さんあまり弟子は取らないんですね・・・[E:crying]

さて、取材時は残念ながら、彫刻屋台のお仕事はされていなかったんですが
作業場にはなにやら大きなものが。

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[E:mobaq]今やっているお仕事について、ちょっとお伺いしてもいいですか?[E:karaoke]

今は益子の山車の修復を手掛けてます。明治初期のもので。
50年眠ったままになってて。幻の山車なんです。
(修理しているのは)土台から上のカラクリの部分で、途中はみんな古いやつ。

これは・・・ずいぶんと大きいですねぇ~~[E:coldsweats02]

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下に車がつくともっと高くなるよ。
最初は資料通りの高さで作ったけども、電線に当たってしまうので5m10cmに下げて。

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それでもぶつかっちゃうから、上の一部を倒せるようにしたの。

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改造になっちゃうけど、町内引回しが出来ないとさ。
現実にお祭りができないと意味がないから。

これ(下写真)が乗っかるんですか?

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日の丸のモチーフとか昔っぽいよね。
この巾着は本物じゃなくて、くっつけてバランスを見るための見本。

[E:mobaq]これはいつ見られるんですか[E:sign02]

他の仕事との都合もあって、合間を見てとりかかって修理に3年かかってるね。
御披露目の予定は・・・来年の7~8月くらいかな。

[E:mobaq]宇賀神さんは新築や修理だけでなく、このような復元のお仕事もされているそうですが・・・[E:smile]

屋台を直すのは仕事でやっているけど、(それとは別で)今までになくなってしまった神輿や屋台があるんです。
それを復元したいっていうのがひとつ(の夢)なんで。

今、宇都宮の山車を復元するプロジェクトをやってます。

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新石町の火焔太鼓っていうやつをね。
こないだ本物が出てきたらしい、高覧だけが。

あっちに、別のやつのミニチュアがあるよ。見るかい?

見たいです[E:sign01][E:happy02]実はさっきから気になってました~~(笑)

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ミニチュアだけど・・・すごく精密[E:flair]

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ほんとに、「本物をそのまま小さくした」って感じだ~~[E:sign03][E:coldsweats02]

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これ(ミニチュア)は伝馬町のかな。六分の一サイズ。
これは、ここ(てっぺん)が倒れるんです。まだ未完成だけどね。
このてっぺん(丸い笠の上に剣のようなものがある部分)は「剣赤熊(けんしゃぐま)」っていうんだよね。

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資料には宇都宮城に入っていくときに、てっぺんを倒しながら入っていくのが描かれてる。
そのままじゃ、引っかかっちゃうから。
彫刻部分を作ったのは黒ちゃん(彫工・黒崎さん)だね。
みんなの合作。

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と、ここで ちょっと丸い笠部分を持たせていただきました[E:sign01]
・・・え?見た目より軽いです[E:impact]

中は空洞だから。

へぇ~~[E:sign03][E:happy02]外見だけじゃなくて中もわざわざ加工するのか~~[E:sweat01]
[E:mobaq]あの、このミニチュアもなんですが、実際の山車や屋台を作るのに機械とかは・・・??

作るのは全部手作業。
機械入れるのもあるけど、手造りになっちゃうんだわ。
曲線とか自分で手で作らないと、高覧の。虹高覧てやつだね

曲線は技術の中でも難しいらしいです[E:wobbly]
でも難しいからこそ手作業なんですね[E:up]
うーん、機械=完璧という図式は必ずしも成り立たないんだなぁ・・・[E:dash]

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[E:mobaq]すでに現物が無いものは、どうやって再現させるんですか?[E:wobbly]

他にも似たのが何台もあったりするんで、
それを資料とかと併せて自分の頭の中でこうだったんだろうなって考えて。

想像力、技術力、観察力に探究心・・・[E:confident]
屋台大工というお仕事は本当に独特ですね[E:flair]

お話を聞いていると、“屋台大工という名前”だけでなく、
宇賀神さんの屋台への情熱が屋台大工という仕事”そのものを生み出したようにも感じます[E:catface]

宇賀神さんに、特に思い出に残る仕事をお聞きしましたが、
「ないなぁ・・・」との答えでした、というのも
すべてに思い入れがあるので突出したものは思い当たらない、とのこと[E:shine]

昔は、お囃子や屋台運行もやっていたという宇賀神さん。
お祭りが本当に好きなんですね。

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[E:mobaq]ちなみに、お休みの日はあるんですか?[E:cat]

休みは・・・無いね。
昨日は烏山に行って、一昨日は古河まで行ったよ。

このように、宇賀神さんは鹿沼だけでなく
様々な地域から必要とされる腕利きの屋台大工さん[E:rock][E:shine]
そう、「鹿沼の名匠」とは「鹿沼で活躍する名匠」でもあり
[E:crown]鹿沼から全国に誇れる技術を持つ名匠[E:crown]
でもあるのです[E:sign01][E:catface][E:dash]

夏も近づき、祭りのシーズン[E:event]
あなたの町のお祭りで神輿や山車、屋台を見かけたら
それはもしかして、宇賀神さんが手がけたものかもしれませんよ[E:note][E:smile]
今年の祭りは、ぜひアツい職人魂も感じてお楽しみください[E:sign03][E:sign03]

[E:club][E:wrench][E:spade][E:wrench][E:club]INFOMATION[E:club][E:wrench][E:spade][E:wrench][E:club]

宇賀神工務店
[E:house]鹿沼市日光奈良部町79-12
[E:telephone][E:faxto]0289-65-4641

                      written by [E:cat]RYO[E:cat]

I[E:heart01]かぬま部 
キャプテン(自称 [E:sign04] ) アラフィーおやじの [E:restaurant] まるまるモリモリ [E:restaurant]

 「いつも [E:dash] いつも [E:dash] モリモリ [E:up] 食べてばっかりいるんでしょ~ [E:noodle] 」 って
 イメージがつきまとっているっ [E:impact] フンッ [E:angry]

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           となにやら不満そう [E:sweat02][E:sweat02][E:sweat02][E:sweat02][E:sweat02]
 
[E:cat] RYO  だって自分で『まるモリ』とか言ってるのにぃ~何なんだ [E:sign02] 
[E:denim] Macky そう言いながら食べてる [E:coldsweats01] おバカ ハッハッハッ 

 「いや、ついについに、“食べ物以外”で僕を[E:shine]本当の僕[E:shine]を [E:sign03]
  アピール出来るチャンスがきたんだぁ~ [E:angry] モリっとぉ~ [E:up]」

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[E:denim] Macky やっぱり“食べ物”好きなんじゃ .......[E:smile] クックックッ
[E:cat] RYO  いつも食べてるニャ~ [E:smile][E:smile][E:smile][E:smile][E:smile][E:smile][E:smile] 

 僕は [E:impact] 僕は [E:impact]
 本当は [E:pout] 本当は [E:pout]
 ご飯より [E:punch]  ご飯より [E:punch] 

 Modern Art が好きなんだ~ 好きなんだぁ~[E:typhoon] 

                                  好きなんだぁ~[E:typhoon]

さあ [E:restaurant] まるモリ [E:restaurant] があなたを 

●○Modern Art●○ の世界へお連れしましょう [E:shine]
 
                      ~前置きが長くて [E:catface] スミマセン~

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■

a hammer´s story ~叩きの職人~

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             鹿沼の名匠 小薬 保司  

○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■○■
△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

そばの産地として名高い「鹿沼市上南摩町」へやってきた僕

      注意[E:impact] そばを食べに来たのではない [E:angry]

山々に囲まれた豊かな自然の中に [E:clover] ...モダンな建物が ●○●

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今回ご紹介する ◆◇鹿沼の名匠◆◇ は
ここ●○●青和現代彫刻 株式会社 Seiwa Modern Sculputure Co.,Ltd で
66歳の今も現役で活躍されている 小薬 保司 (こぐすりやすじ) さん

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みなさん [E:happy01]
まずはこちらをご覧下さい [E:downwardleft]

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[E:mobaq][E:restaurant] 何だと思いますか?

 宇都宮市民にはおなじみかなぁ・・・・・ [E:wink]
 実はこの写真 [E:camera]

宇都宮市営サッカー場 [E:soccer] にある 「トイレ」[E:toilet]

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知らない人が見たらまさか「トイレ」 [E:toilet] とは思わないのでは?
●○モニュメント○● としての役割りも果たす「トイレ」 [E:toilet]
来場する人々の目を楽しませてくれているんです [E:good]

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小薬さんが活躍されている●○●青和現代彫刻は
このような金属の『アートモニュメント』や『店舗のサインボード』・『金型』
などを手掛けている会社です [E:building]

社内にも僕の目を引く作品等があちらこちらに [E:eyeglass]

入り口には「Seiwa」とサインされた銅板のオブジェ

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ジョンレノン!?[E:eyeglass]

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これは??!!

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そして“これも”ありました [E:sign01]

鹿沼の名匠 小薬 保司

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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

[E:wrench] 若い頃、東京で自動車鈑金の仕事をしていた小薬さん。
  青和現代彫刻にて仕事をされるようになった経緯をお聞きすると ...

    だって東京の時から一緒にやってたんだもん、
    新車を作っていたんだよ、先輩後輩としてね!

と教えて下さったのは
青和現代彫刻 青木会長

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[E:camera] 小薬さん & 青木会長

☆小薬さん    
そうなんです。東京から鹿沼へ戻り、会長の下へ来たんですね。

☆青木会長
青和現代彫刻は、元々彫刻の加工は手掛けていなかったんだよ。
最初、自動車はもちろん、現金輸送車、馬(競馬の馬) を運ぶ車とかね、
金型など。

☆[E:restaurant]
彫刻の加工が始まったのが、平成の始めとか?

☆青木会長
この始まりは面白いんだよ!
何年前かな?ハワイに旅行に行ったの、従業員みんな連れて。
帰ってきた日にテレビを見ていたら、馬を作っていた芸術の先生が出てた。
それを見ていたら凸凹でね・・・『うち(青和)のが上手に出来る!!!』
と思って始まったのが、キッカケ。

それが平成元年2年くらいかな?始めはお得意さんなんていないので、
事務所に居た奥さん方が、(会長、小薬さんの奥様)
絵を描いて、東京のほうのメーカーに送って営業したんだ。
毎日、封筒山積みで郵便局から送ったね~
うん、おもしろいんだよ!ははっは(笑)

    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
      豪快に笑いながら教えて下さった青木会長 [E:happy01]                     
      ホントに“何がキッカケ”になるかわからない~ッ [E:flair]                        
     ハワイ帰り・・・というのもなんか [E:happy02] 確かに面白いッアロハ~ [E:yacht]
    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

☆[E:restaurant]
成功した秘訣はズバリ?

☆会長
それっていうのは何かっていうと『曲面』
要は『曲面』、これで売れだした!

金属の『曲面加工が得意』ということです。
だからアートなんかも、「対外のものは出来る!」と。

    
☆[E:restaurant]
ほうッ 『曲面』 建築用語で 『 R アール 』 ですね!
この『 R 』はどのように作っていくのでしょうか?

☆小薬さん
叩いていくんです。ハンマーで。

☆[E:restaurant]
!!!!!????? 手で?????
熱を加えて、機械で・・・ぐぐっと・・・とかではなく????

☆小薬さん
そうですよ。一個一個手で叩いて!
この作品を見て下さい。

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この作品は佐藤正明先生のアートワークス。
世界的に活躍されているデザイナーさんです、ご存知ですか?
現在、山梨美術館にあります。

☆[E:restaurant]
現代アート好きの僕はもちろん知っていますよ!
佐藤正明先生はNY在中の現代美術のアーティスト。
これは先生の制作テーマ「穴」のシリーズ作品で、
『ビッグアップル』ですね!
こんな作品まで手掛けていらっしゃるとは・・・・・
驚きで、倒れそうですッ!!!!!!!!!!
まさか! これも全部「手で叩かれた」なんて
いいませんよね?????????????

☆小薬さん
もちろん叩いてます。加工する金属は、ステンレス、鉄板、銅板、など
作品によって様々ですがもともとは平らの一枚板を
一枚一枚叩いて『 R 』を作り上げていくんです。
昔は、餅をつく「木のうすと杵」で『 R 』を出していたな、薄い板はね。

☆会長
これが商売なんです。自分たちの。

    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
     ○△%&*}?#”$=???? すっすっスゴイ[E:sign01]
     < @ ・・・・・・・・・・・・ @ > ビックリだぁ[E:sign01][E:sign01][E:sign01][E:sign01][E:sign01]
     めがね [E:eyeglass] メガネ [E:eyeglass]  どこ??? < “ $ ” >
          ヒュウ~~~ [E:down] バタン [E:sign05]
                         [E:restaurant] まるモリ 倒れる・・・・・ [E:wobbly]
     ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

 
     驚き[E:diamond]と感動[E:diamond]のあまり僕は倒れてしまいましたが [E:sweat01]   
             叩きの職人 [E:punch] 小薬保司 
     その技術を見せてもらえることになり [E:happy02]
                           モリっと復活 [E:up]
  
    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

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あらゆる金属・工具類 [E:wrench] が溢れかえっている作業場

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そこで小薬さんがハンマーを手に [E:rock]

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いよいよ 叩きの職人 の技がっ [E:up][E:up][E:up][E:up][E:up][E:up][E:up]

と思ったら [E:enter]
僕の手に!??? [E:bearing]

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重いでしょ??? [E:bleah]
くううううううううううっ~~~~~~~ [E:wobbly] [E:sign05][E:sign05][E:sign05]
            (重い [E:bearing] が声にならない状態 [E:sweat02])

一枚の銅板を手にした小薬さん
ハンマーを軽々ヒョイっと [E:up] [E:rock] 振り上げ「うるさいよ [E:catface] 」と言うと

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カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン
カンカンカンカン カンカンカンカン カンカンカンカン 

ほら、平らな鉄板がこうなります、
これRって、カド、カドをRにしてね。

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先程はカドでしたが、こちらもRにして。

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こうやって仕上げていく。
今は綺麗にやっていませんが、これを続けて綺麗に仕上げていく。
だから、全部手[E:rock]でやらなきゃしょうがない、手[E:rock]でやって曲をつける
[E:sign01]

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[E:mobaq][E:restaurant] この『 R 』をだすのが、一番難しいわけですね?
  そうですね、やった人なら分かると思うけどね。
  今はボタンを押して、何でも出来る時代なんです、
  コンピューターの時代ですから。
  でも自分は、そういう時代に乗れといわれても乗れないんですよ、
  鍛金(タンキン)の仕事。
  ハンマーで幾度もたたきながら成形する鍛金(タンキン)という技法。
  これでやっていくしかないんです。

  また、こういうのは機械で切れないんです、
 「やなぎ刃」っていうハサミ [E:hairsalon] で、このように切ります。

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ハサミ [E:hairsalon] で紙 [E:memo] を切るように、片手で [E:rock]

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やってみますか?

[E:restaurant] 僕ですか [E:coldsweats02] ?はっ ハイ [E:punch] モリッと~ [E:punch]

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とっとっとっ モリッととと [E:sweat02]

あらっ[E:sweat01]・・・ [E:bearing] むむむ [E:sign04] いやいやこれはなかなか難しい [E:bearing]

 
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でも使い方が上手いですよ [E:good]
[E:restaurant] いやいや [E:coldsweats01] でも褒められたモリ [E:sign03]
  
パチリっ [E:hairsalon]

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上手いですよ [E:good]
持ち方も良かったですね
[E:happy01]

☆[E:restaurant] いえいえ『名匠』となられるのも納得の技を見せていただき
     ありがとうございました [E:sign03]

 
 私は「匠」のつくような職人にはなっていないと思っているんです。
 いくらやっても仕事では「一人前にならない!」という感覚。
 やってもやっても、やればやるほど難しくなります、奥が深くなって。
 だから、完成したっていうのはないと思います。
 今でも修行です!

☆[E:restaurant] 今後も、技に磨きをかけられることでしょう・・・ [E:confident]
    何か、目指していることや目標などありますか?

 年が年ですから、目標って言ってもあれなんですけれども、
 自分ひとりではこうなれないんですよね。
 あの~、どう言ったらいいのかな、ことわざで
 
「籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋(わらじ)を作る人」
 っていうのがあるんですけれども、
 その中で、最後の「草鞋を作る人」ってありますよね。

  
 草鞋を作る人っていうのは目立ちません、
 また、切れたら捨てられちゃう。

  
 だけど、担ぐ人の足を守って、大事なお客さんを運ぶには、
 草鞋を作る人がいなかったら、大事なお客さんを送り届けることは
 出来ないと思う。

 だから、自分の仕事なんかもそうなんですけれど、
 自分なんかは目立った仕事をしています。だけど、
 草鞋を作る役目をしている人がいっぱいいるんですよ。
 それによって、自分は目立つ仕事ができる。

  
 またその草鞋を作る人は、青和の会社であり、
 会社の先輩のアドバイス、同業者、一緒に働いている人、
 そういう影の人の力があるから、自分は目立つ仕事が出来るのであって、
 始めから自分で出来たわけじゃないから、
 そういう人がいて初めて、『鹿沼の名匠』という表彰を受けることが
 出来たといつも思っているんです。

    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○
      
          叩きの職人の技を[E:shine]
          叩きの職人魂を熱く感じた僕・・・・ [E:confident]
          またまた感動のあまり [E:diamond] 倒れそうになりましたが [E:weep]
          青和現代彫刻が手掛けた作品集を特別に [E:sign03]
          見せていただけるということで、またもやモリっと復活 [E:up]

    ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○

■□■ 青和現代彫刻 作品集 ■□■

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  今回は『I [E:heart01] かぬま』のために
  特別に [E:scissors] 作品集を提供していただきました [E:happy02]
 

福島県中島村・童里夢(どりむ)公園なかじま 

■ヨカッペ村売店■

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中島村は、トマトの出荷量日本一を誇り、
そのトマトをイメージしたキャラクターよりつくられた売店。

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京都太秦映画村 ■売店■

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[E:movie] 映画のセットを思わせる売店。

☆会長
2階の売店所になっているんです [E:good]
今だにありますね、向こうで組み立てました [E:wrench]

ディズニーランド ■売店■

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☆会長
これは売店だね。ディズニーランド行ったら見てきて [E:notes]
入って右側に「赤いバス」があるから「売店」が [E:happy01]

☆小薬さん
あと、アイス売るやつもね [E:note] 全部そう。パレードなんかにも登場しますよ [E:up]

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☆[E:restaurant] これは素晴らしい [E:shine][E:shine][E:shine][E:shine][E:shine][E:shine]
作品は全国にあるんですねー [E:sign01]

■琉球大学モニュメント■

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☆小薬さん
これは店舗のサインボードです [E:wink]

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☆[E:restaurant] ぐっ ぐっ ぐっ グッ [E:thunder] グッ [E:thunder] グッ [E:thunder]
       GUCCI グッチではありませんか [E:happy02]

■GUCCI サイン■

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☆小薬さん
後ろから照明を当てたときの、光具合も考えて作っているんです [E:flair]

今も別のサインを作っています。

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これは、中が空洞になっていて、照明が当たって [E:flair]
文字が浮き出るような感じになっている
[E:good]

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ヴィトンも手掛けたことがありますよ!

☆[E:restaurant] モリ~~~~~~~~ッと [E:happy02] (驚き&感動 [E:paper] ) 

☆小薬さん
では、最近手掛けているのがこれです。
何か?どこか?わかるかな~ [E:wink]

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東京駅です [E:bullettrain] [E:train] [E:subway] [E:bus]

☆[E:restaurant] え [E:eyeglass] 東京駅 [E:up]
このっ このっ ドーム部分のてっぺんのココですか [E:sign03]

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☆会長
上の飾りは全部、青和で作ったんです [E:rock]
現在改修工事中の東京駅ですが、今年の10月には完成するそう [E:shine]
是非 [E:sign01] 「てっぺん」を眺めに行ってください [E:wink]

☆小薬さん
未来へ継承する建物ですからね [E:bell]

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「東京駅」が出来たら、自分でやったところを見に行って、
写真に残しておきたいと思っていますよ [E:confident]

[E:mobaq][E:restaurant]ところで、デザイナーさんとのやりとり等はどのようにしているんですか?
設計図などあるのでしょうか。

  
 あります。設計図も、「東京駅」の場合は見る人が
 いっぱいいるわけですよ。でも作る人は一人。
 だから、試行錯誤して何回も作り変えたり。Rを変えたりしています。

[E:mobaq][E:restaurant]一つの作品を作るのに、何回も試作を重ねるんですね?

 そうです。何回も何回も、お互いの話合いが尽くまで。
 はじめてお金をいただけるのは、作品を納めてから!
 自分らの仕事っていうのは、物を作って、初めて製品が出来るわけなんです。
 製品を見て、初めて製品を売りに出せて、初めてOKがでるんですよ。
 作ったからって、すぐOKが出るわけではない。
 それがこわいようなね・・・OKが出るまで。
 胸がいっぱいでハラハラハラハラしてね!

 だから

 まともなことやっていたんじゃ、同じなんだよね。どの会社でもね。
 やっぱり大きい会社にかなわないんだけど。
 機械でもなんでも、何台も並んでる会社にはかなわない。
 だから逆らうわけじゃないけど「手仕事」にこだわる!主にそうなる。
 会長が先天の目があったのか??悪かったのかわかりませんけれども、
 自分達の仕事はボタン一つ押せば済む世界に逆らって、
 ほんとに手でやるのが・・・

☆会長
  これらの作品、手で曲げてるなんて思わないでしょ?
  馬鹿みたいにやってるんだよ。

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デモね [E:sign04] [E:smile]
  そんなこと言って、叩いて遊んでるんだかんね~(笑)(笑)(笑) [E:bleah][E:bleah][E:bleah][E:bleah][E:bleah]

  
 会長ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ [E:coldsweats02][E:coldsweats02][E:coldsweats02][E:coldsweats02][E:coldsweats02] [E:bleah] WWW   
 でもホント叩いて曲げてるなんてね [E:wobbly] あらためて [E:punch] スゴイ [E:sign03] 

 

[E:mobaq][E:restaurant]では、今後「若い人々への技の伝授」をどう考えていますか?

 自分はどっちかというと、若い人には「楽をするな [E:punch][E:impact]」と言っています。
 ただ、いやな仕事でも、面倒な仕事でも、自分から、やるように。

 若い時は、恥じゃないんですよね。
 失敗でもなんでも。
 大いに恥をかいて、若い時には恥かいて。
 
大人になって恥かくより、若い時の恥のほうがいい!
 いつもそう言っています。

 
[E:mobaq][E:restaurant]これからこういう職種を目指す若者へアドバイスをお願いします。
 先程も言ったように、
 「若い時は恥をかきなさい!」
 いやな仕事を押し付けられても、後で楽になる! と思う。
 誰がやっても。
 後で楽になるように、若い時に恥をかきなさい!
 ということです。
 
「いやな仕事をやりなさい」
 と自分はいつも言っています。

  

 

私は、  

これからも『 叩きにこだわり、叩き続ける・・・・・ 』

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ずっと後世に残っていく作品が多いですからね。
こういうものは何ていうんですか、昔良く会長にも言われたんですよ。
  
  「鉄板っていうのは操るもんだ、

          操られるものではない」って。
  
  人間はウソをつくけど、

          こういうものはウソをつかない!
  
  それは、誰にでも言われます。
  だって、実際に残っちゃいますから。これでやっていくしかないんです。

  a hammer´s story ~叩きの職人~  鹿沼の名匠 小薬 保司

代筆 [E:denim] Macky
監修 [E:restaurant] まるモリ

●○●○ INFORMATION
青和現代彫刻株式会社
〒322-0346 鹿沼市上南摩217-1
TEL●●●0289-77-2974
FAX●●●0289-77-2136
HP●●●●http://www.bc9.ne.jp/~seiwa/html/seiwa-index.html

 現代彫刻とは 都市に刻む時代の痕跡である

                              HPより

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

[E:restaurant] まるモリからあなたへ [E:heart01] おまけ [E:heart01]

■□■青和現代彫刻 作品集 続き■□■ 

■栃木駅■

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■豊洲ビル サイン■

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■JAXA展示室■

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■長野県美術館■

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[E:pc] HPを是非覗いてみて [E:eyeglass]  [E:restaurant] まるモリより [E:restaurant]

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

『水車のある風景』 を [E:clover]
            
           思い浮かべることができますか?

           ・
           ・
           ・

[E:restaurant]まるモリ 「フランダースの犬 [E:dog]
         LALALA[E:notes] LALALA[E:notes] ※*#%& ふんふんふんふん[E:notes]」
[E:cat]RYO     はぃ[E:sign04] [E:sign02]   

           む[E:sign04]む[E:sign04]む[E:sign04]

        それは『風車』だっっっ~[E:bomb][E:bomb][E:bomb][E:bomb][E:bomb]

        ボコッ [E:punch] [E:dash][E:dash][E:dash][E:dash][E:dash][E:dash] 

[E:denim]Macky  おバカ[E:bleah]
[E:restaurant]まるモリ 「冗談だったのにぃ[E:wobbly]ごめんモリ[E:sweat02]」

                  

        オッホン[E:gawk]          失礼しました[E:coldsweats02] 
 

[E:clover]近年では電気の普及により、水車を見ることが稀になってしまいましたが、
  昔は、栃木県内、もちろん鹿沼市でも
  その姿をあちこちで見ることが出来たそうです。

[E:clover]田んぼに水を入れたり、精米したりと、
  農業では欠かすことの出来ない存在であり、
  栃木県で盛んだった、お線香作りのための製粉用水車は
  多く稼働していました。

しか~し [E:sign03]
     今でも水車を作り続けている職人が“鹿沼に居る”ってことを
     皆さんご存知ではないのでは[E:bearing]
 
そう [E:paper]
その職人こそ [E:diamond]鹿沼の名匠[E:diamond] のお一人

下野水車職人 藤平明且(あきかず)さん

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なぜ明且さんは

    『水車を作り続けている』のでしょうか ・・・・・

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そこには、水車製造に情熱をかけた、
     もう一人の名匠[E:diamond]の姿が大きく影響しているんです。

その名匠[E:diamond]とは、明且さんのお父様 『 藤平 克 』 さん。

克さんは、ここ鹿沼の地で銘木製造業を経営していました。
銘木を扱う仕事の中で、克さんは『ある物』と出会います。
それは、  
           『水車の古材』です。

銘木といえば【数奇屋造り】
数寄屋造り(すきやづくり)とは?
 日本の建築様式の一つであり、数寄屋(茶室)風を
 取り入れた住宅の様式。

『水車の古材』はこの数奇屋造りに用いられたり、水車の一部が
インテリアとして飾られたりし、大変珍しいものとして喜ばれたそうです。
そこで、克さんは水車を求めて各地を巡り始めました。
そのうちに、栃木県の水車がとても優美な構造をしていることを
知るんです。
一気に水車の魅力に引き込まれた克さんは、思うのでした、
 
       「水車を復元出来ないのか」と。

思えば思うほど気持ちが募り、ついに、
自ら“水車の復元製造”を手掛けることとなったのです。

克さんの手により復元された水車には、水車小屋や屋根等も施され、
郷愁を誘う安らぎの情景も、一緒に再現されました。

         「下野復元水車」

と名付けられ、再び水車のある風景を蘇らせたのです。

そんなお父様の姿を見てきた明且さんもまた、
東京・木場の木材会社で修行された後、地元鹿沼へ戻り、
お父様の跡を継いで、本業である銘木店を経営する傍ら、
これまで水車作りに携わってきました。

お父様の水車作りをどのように思い、受け継いだのでしょうか?
明且さんに聞いてみました[E:confident]

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[E:karaoke]父は銘木製造をしていましたが、
  水車作りが始まってからは忙しかったですね。
  あちこちまわって、水車を探して、調べて・・・・・
  一時はホントに、私が学生の頃かな?手伝いもしましたよ。
  それこそ、毎月何台も手掛けていましたからね。
  それで、自然な流れで水車作りも受け継いだんです。
  どの職人さんの世界でも同じだと思いますが「見て覚える」だけ。
  ある程度、型を作ってあるのでそれを参考にして。
  一大決心!って受け継ぐ感じではなかったんですよ。
  普通にね。

こうして明且さんに受け継がれた「名匠の技」。
現在、
「下野復元水車」は「下野水車」と名を馳せ、
  [E:shine]栃木県伝統工芸品[E:shine]として認定されています。

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もちろん[E:sign01]
明且さんは「下野水車」の[E:shine]栃木県伝統工芸士[E:shine]

現在「下野水車」は関東全域の料亭や旅館、公園などの公共施設の
観賞用、装飾用として人気が高いんです[E:up]

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※ [E:camera] 写真は「木のふるさと伝統工芸館」入り口に設置されている
      観賞用の下野水車です。

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◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎

では [E:happy01] ここからは
[E:restaurant] まるモリ [E:restaurant]が明且さんに「下野水車」の特徴・魅力などについて
インタビューしてきた模様をお届けしましょう [E:paper]
明且さんが手掛けた水車のお写真も登場しますよ [E:camera]

下野水車 [E:one] 材料 

[E:restaurant][E:mobaq] 材料は主に何ですか。

[E:karaoke]まわりの羽 ( 水を受ける板 ) などは、水に強い“松”を使って、

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中に芯がありますが、ここの部分は“欅 ( けやき )” です。
木の選定からもちろんやるんですよ。 
また、けやきの心棒の中に鉄柱を通して、両端をベアリングで
受けている形です。

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◎水車の豆知識◎
ベアリングとは?
 機械の回転する部分を、ぶれることなく、
 かつ摩擦を少なくして、回転しない部分で保持するための
 機構に使われる「鋼鉄の球」です。

[E:restaurant][E:mobaq] 水車を丈夫に保つ方法などあるのでしょうか。
 
[E:karaoke]やっぱり木ですから陽にあたらないと弱いです。
直接太陽に当たっているところのほうが丈夫ですね。
店舗によっては北向きに設置してあるところもあるので
冬には凍ってしまうときがあるんですよ・・・・・
 

下野水車 [E:two] 幕板(まくいた)、継板(つぎいた)

[E:karaoke]けやきで出来た中心の心棒から、八方に柱が美しく伸び、
幕板(まくいた)、継板(つぎいた)という
2種の部材を用いて作る側板が特徴なんです。
櫛形の幕板を継板で補強し、より水の抵抗に耐えられるよう改良を
重ねてきました。

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[E:restaurant] これが、「下野水車」一番の特徴ともいえるところですね [E:wink]

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下野水車 [E:three] 水の掛け方

◎水車の豆知識◎
 水車を回すのに、どこから水を掛けるかでその呼び名が異なります。
 水車に対し水を掛ける位置が上、中、下の順で、
 上(うわ)掛け、むね掛け、下(下)した掛けと呼ばれ、
 それぞれの特徴があるんです。

[E:karaoke]流れのあるところは“羽”だけ。
上から水を流す場合は、Lの字に、奥に受けを作って角度も変えて、
そこに水が溜まるように、その力で回るようにします。
これは(下の写真参考)下の水の流れを利用して回っている。

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川の流れを利用するほうが難しいですね。川の水位が変わりますから。
水が掛かる角度を変化させなければいけないことと、ん~
なるべく一定の水位で流れてくれれば最高なんですけれどもね。

[E:restaurant] 水車は固定されているから、水位が変わっても安定してまわるように
  工夫が必要なんですね [E:rock]

[E:karaoke]一番難しいのはこの“回転”。ゆっくりと回転させるのが難しいんです。
店舗なんかですと、あまり入り口でグルグルグルグル回って
水が跳ねたり、子供が触ったりすると危険ですので、なるべく
ゆくりと回るようにするのが一番難しいような気がします。

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[E:restaurant][E:mobaq] ゆっくり回すコツやノウハウは?

[E:karaoke]それは全体のバランスなんです。木ですから部分的に重さが違うんです。
一枚一枚羽がありますが、これが一枚一枚同じ材料でも、同じ大きさでも、
自然な物なので重さが違うんですね。
だからバランスをとるのが一番難しい。
鉄柱の心棒を入れますが、それを横にして“立つ様に”作っていきます。
ですが、また乾燥の具合で重さが変わって。
濡れているところと濡れていないところと。
つねに回ってる分にはある程度水分を保つので、バランスが保てるが、
店舗なんかは、夜回転を止めてしまうところがあるので、
そうなると下だけ、水についているところだけ重たくなってしまいますよね。
ですと、きれいに回転しなくなってしまうんです。
重たいところだけ急に回りますからね。
その回転がいかにきれいに、ゆっくりいくかが難しいところ。
風が吹いただけでも回るように、ちょっと水が垂れただけでも回る水車を
理想としているんです。

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[E:restaurant] 「ゆっくり回る水車を見かけたら [E:eye] ・・・明且さんが作った水車だっ[E:sign01]」
  ってわかりますね [E:flair]
  でも、川の中ですと設置するのも大変だと思いますが [E:coldsweats02]

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[E:karaoke]水の流れが一番大変ですね。つねに変わるもんですから。
川によって調節もするんです、逆に川の流れを変えてしまうときもあります。
水車に水が入ってくるように、石を並べたりして。
増水で壊れたってことはありませんでしたが、台風にやられたことは
ありますね。

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下野水車 [E:four] 装飾  

[E:karaoke]屋根付きは店舗の入り口なんかに喜ばれます。
今は、屋根がなくなって、水車だけを好まれる方もいます、
どんどん大きな水車をつけるところが多くなってきましたね。
  
ミニ水車では「ミニチュア、模型」ですが、
屋根が茅葺き(かやぶき)、藁葺(わらぶき)とか色々作ったんですよ。
父はこのミニ水車を海外に輸出したいと考えていましたが、
検疫で引っかかる・・・ということで残念ながら諦めました。

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[E:restaurant][E:mobaq] ミニ水車も回るんですか [E:sign02]

[E:karaoke]水車は電動で回るようにしてあります。でも、
今は小さいモーターが手に入らなくなってしまった。製造中止で。
ちなみに、水車っていうのは大きければ大きいほど回りやすく、
小さければ小さいほど回らないんですよ。

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[E:restaurant][E:mobaq] 色々「下野水車」についてお聞きしてきましたが、では実際
    製作期間はどれくらいかかるのでしょうか?
   
[E:karaoke]2~3ヶ月ですかね。

[E:restaurant][E:mobaq] お一人で作られる?
   
[E:karaoke]部材的に手伝ってもらうのもあります。
ある程度の大きさまでは型(設計図、デザイン)を作ってあって、
場所によって、多少の作り変えもありますけれど。
正直、納期の短いときは、色んな人に助けてもらってます。
なかなか1から10まで出来るものではないですね・・・
色々な人に協力してもらっています!

[E:restaurant][E:mobaq] これまで何台ぐらい作りましたか?
 
[E:karaoke]100台くらいじゃないかな???

[E:restaurant][E:mobaq] 明且さんが作られた水車を見ることが出来る場所を教えて下さい[E:happy01]

[E:karaoke]県内だと、麻苧町の「木のふるさと伝統工芸館」はもちろん、

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足利市のうなぎ屋「ふか川」さん。

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これは3代目の水車、3年ぐらい前かな?3回目の作り変え。
私が全部基礎から手掛け、魚が泳げるようにしてありますよ!
  
足利市では他何店舗かお店に設置してありますね。
 
小山市役所前にある割烹屋「たる池」さん。

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あとは、足利市の藍染屋さん。藍染を洗う川原に付けましたね。

[E:restaurant][E:mobaq] 設置した場所で、遠いところはどこですか?
   
[E:karaoke]伊豆の天城とか、名古屋の公共施設もあったね。

[E:restaurant][E:mobaq] やっぱり飲食店等が多いですか?   
   
[E:karaoke]そうですね、あとは公園など。
実は、あまり大きい声では言えませんが、
大手外食チェーン「○○○○○○」や
テーマパーク「○○○○○○○」などからのオーダーもありましたね。
台数と納期の関係で残念ながら、手掛けることは出来ませんでしたが。

[E:restaurant] ビックりしました [E:happy02] [E:sign03]
  明且さんの作る水車への評価が高い[E:diamond]ということですね [E:up]
   [E:mobaq] お客様の評判はいかがですか?
   
[E:karaoke]やっぱり店舗さんですと、うちの『看板』だから、
永遠とつけていくから頼むよと言われ・・・・・って永遠っていつまでなんだろう(笑)
後継者がいないものですから。
  
[E:restaurant][E:mobaq] 例えば下野水車に興味をもって弟子入りさせて下さいって人がいたら?
   
[E:karaoke]そうですね。なかなか自分に余裕がないですね。
銘木業のほうが忙しいし、ほんとは「下野水車」だけで
食べていければいいんですけれどね!

[E:restaurant][E:mobaq] 最後に今後の目標をお聞きしてもいいですか?

先程も言ったように、
お店とか店舗は、水車が看板になっているわけですよね。
だから回し続けなきゃいけない。
油がきれたり、ベアリングが減った場合は交換したり、
メンテナンスが続くものですから、
水車作りをやめるわけにはいかないんです!

「永遠と水車を回していかなければ」と。
そうしたお客様の期待に応えるためにも、メンテナンスをしながら
長く使えるようにしていきたいと思っているんです。

今では、観賞用としてしか見る機会がなくなった「下野水車」
でも、明且さんはこう言います。

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「これからも必要としてくれる人がいる限り、
   
            こだわって作り続けたい」

                 

今後も、“永遠”に回り続ける水車を想い浮かべながら、
私たちに、安らぎと郷愁を与え続けてくれることでしょう。

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「ゆっくりと回る下野水車」を見かけたら、
 
鹿沼の名匠 [E:diamond] 藤平 明且さんのことを思い出してみて下さいね [E:happy01]

                           [E:denim] Macky [E:denim]

[E:club]INFORMATION

 「下野水車」オーダーのお問い合わせは [E:paper]
 
 藤平 明且  カネヒラ銘木

 〒322-0069 鹿沼市坂田山4丁目13
 電話 0289-64-7313 / FAX 0289ー64-0268  

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